大和田駅から線路を渡って郵便局方面に少し坂道を登ると、左手に和菓子やさんがあります。八千代市の教育委員会へお話を聞きに行った(こちら)帰りに、「さくら餅」やら「大福」など書かれた紺色ののぼりが目につき、ついフラフラと近寄ってしまいました。

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店の入口左側には、梨どら焼き、梨パイ、梨羊羹・・・と、いかにも八千代のお土産を狙ったような菓子名がずらり。昔からあるのかしら?結構な店構えですが、中には人が見当たりません。
店員さんも含めて・・・。
うろうろするのも怪しいので、誰もいない隙に店内を調査!・・・しようと思って携帯を梨どら焼きに向けたところで、一人のおじさん(お店のご主人?)がいらっしゃいませとレジに立ってしまいました。

おじさんは私が何を注文するのか、ひたすら待ち構えています。
おじさんと私と2人だけの、静かーな空間。

入って左側には色々なお煎餅が並んでいます。中央には、梨どら焼き以外にも一風変わった味のどら焼きが数種類並べられていたり、単品のお茶請け菓子もあります。でも、一番目を惹くのは、正面のウィンドー。色とりどりのキレイな和菓子が、数個ずつ半円のお盆に乗せられていてどれも美味しそう!

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どら焼きも気になったのですが、ウィンドーの前に立ってしまったら、おじさんに注文するモードになってしまってあとに引き返せなくなったので、目についた「草もち(150円)」「道明寺(120円)」「茶まんじゅう(120円)」「桜饅頭(120円)」を各一つずつお願いすることに。
そのおじさんが風呂敷のような紫色の包み紙に包装した品を、ビニールには入れずそのままの状態で差し出してくれました。環境にやさしい?その包みを持っていた鞄に中身が片寄らないように入れて、お店をあとにしました。

あまり大和田駅を利用する機会が無いので、わざわざ線路を渡った反対ホーム側から入ってしまって、一本乗り遅れてしまった・・・!

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夕飯まであと少しかぁ・・・でも固くなってしまう前に食べちゃいましょう。包みを剥がし、やっぱりちょっと偏ってしまったモチ達を、少しずつお味見!まずは桜饅頭から。

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淡く黄色がかった薄い皮の上に、桜の塩漬けがひとつ飾り付けられています。小ぶりでも大ぶりでもない丁度良い手のひらサイズのお饅頭は、見た目通りとっても柔らか!中は甘めの桜あん(こしあん)で、ほど良い桜の塩分と薄皮のしっとりとした食感がなんとも春らしいお饅頭です。

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こちらは茶まんじゅう。桜饅頭と違って、見た目よりも割と固め。ナイフを入れるために、少し力を入れて艶やかな皮の部分に手を添えても形ひとつくずれません。思いのほか弾力のある生地ですね。以前紹介した魚次の黒糖まんじゅう(こちら)とは全然違います。・・・でも、ちょっとチンしてみると違うかも?とりあえずそのままいただきました。
中は薄めの味付けの粒あんです。小豆の食感はあるのですが、口に含んでいる間はまわりの皮の風味で一杯!黒糖独特の香りだけが広がり、小豆の甘さは、のどを通ったあとから追いかけるように感じられます。

次に、大好きな道明寺をいただきまーす。

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ちょっぴり小ぶりな桜色のもち米が、ハリハリした葉でひと包みにされています。中は少し甘めのこしあんで、かなり多め。もち部分はその分薄めですが、もち米の粒感が残っていてなめらかな餡と絶妙にマッチ。
でも、風味で言えば、先ほどの桜饅頭のほうが春らしくて美味しいかも。

最後に、かえるの置物のような見た目の草もち。ドンとかまえたその様子が、なんとも重量感ありありです。

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艶やかなそれを手に持つと、しっとり粘ついて離れません。そしてけっこう重い!中身を見ようと包丁を入れましたが、べったりモチがついてしまって上手く切れません。草もちには粉が振ってあるタイプもありますが、これには粉が振っていないのでしっとりつるりとした口当たり。歯がぎしぎしきしむ感じもありません。
よもぎのとても良い香りでもっちりしっかりしたモチと、甘めのこしあんとのコンビネーションがボリューム感たっぷり!この草もちは、まるまる一つ食べたらお腹一杯になってしまうかも。

どの品も、甘ーい!というほどではありませんが、茶まんじゅうのように皮にインパクトのあるものは中が控えめなお味だったりと、どれもバランスの良いものばかりです。
少しだけ入りづらい雰囲気でしたが、今度はもっとゆっくり店内をまわって、ぜひ梨どら焼きを手に入れたいと思います。美味しかったら八千代のオススメお土産欄に追加しましょう。
梨羊羹もちょっと気になるんですが・・・どのあたりに梨が?!チャレンジされたことのある方、コメントくださいませ。

●和菓子さえぐさ 047-487-5785
千葉県八千代市大和田246-3(地図