今でこそイオンが出来たりして食べる場所も多くなりましたが、ちょっと前までは緑が丘駅周辺もあんまりお店が見当たらなくて・・・。
ちょっとランチ、とか、ちょっとお茶に・・・っていうときに大変重宝していて、今でもファンが多いフレンチのお店「レストラン・ヒロ」へ久々に行ってきました!

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緑が丘駅の改札を出ると右側がイオン、左側がロータリーになってますが、お店はこのロータリーに面した交差点の角あたり(ヨークマートの向かい)にあるので、駅から徒歩2分位で行けてしまうアクセスの良さも魅力的。

お店の扉を開けた正面には、ネオンテトラやグッピー、コリドラスが泳ぐ水槽があります。その水槽の裏側に1列、左右に1列ずつの計3列にテーブルが並び、全部で8卓ほど(26席くらい)の正方形をした店内です。
内装は、レンガの壁と濃い色の木の柱が天井を覆う、どちらかといえばカントリー風な感じで、壁には幾何学模様の絵が何枚も飾られています。

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いつもはランチを食べに行くことが多いのですが、今日はディナーにチャレンジ!ちなみに特に予約とかしなくても、そのまま入店して好きなコースを注文できます(予約も可)。
ディナーコースは何種類か用意されているのですが、フルコースなのに割とお手頃価格なスペシャルコース(3,675円)にしてみることに。スープと肉、デザートはチョイスメニューになってます。

注文を済ませ、ほどなくするとまずは温かい「本日のオードブル」が運ばれてきました。

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本日のオードブルは肉です。3枚の薄切りカモ肉の上に、0.8cmくらいの厚さのフォアグラが乗せられて、その上からカモを焼いたときの肉汁で作ったソースをかけたものだそう。カモと言われなければ牛肉のたたきでもいただいているような、臭みが全く無いあっさりとした風味です。焼き加減も中央に赤みが残っているほどよいレア感、そして柔らかいけれどもとろけるというよりかは歯ごたえをしっかり楽しめる食感です。
反対に、上に乗っているフォアグラは、ご想像通りのとろける食感!ほど良い厚みとその量が、あっさりお肉とのバランスを保っていて、胸焼けするような脂っぽさが残りません。
本日のオードブルというくらいなので、毎回その日の仕入れ状況などによって肉だったり魚だったりと、内容が違うようです。

そのあと、「春野菜と魚介のサラダ風」という一皿が出てきました。

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下にニンジンとカブの薄切りが敷かれて、その上に厚切りのホタテとアスパラが乗っています。温野菜ということでしたが、どちらかといえば前菜によくあるカルパッチョみたいな感じです。
味付けは醤油や塩ベースのソースで、とっても適度な塩加減!野菜それぞれの味がしっかり生かされています。

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それから、「本日のスープ」が運ばれてきました。これは、コンソメかクリームを選ぶことができます。今日のクリームはニンジンのスープ。濃厚というより何ともやさしい味付け。具はニンジンの粒々がところどころに見えるくらいで、とってもシンプルなスープです。

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こちらはコンソメのスープ。チーズを乗せたパンが中でとろけています。どちらかといえば、こちらの方が味が濃い目でしたが、やっぱり自然な風味でコンソメの味そのものが楽しめる感じ。

この本日のスープも、その時々の仕入れや季節によって色々変えていらっしゃるそうで、今日のニンジンスープのほかにも、マッシュルームとかグリンピース、ポピュラーなじゃが芋などバリエーションは様々。あまり他のお店では見られないオリジナルスープになるべくチャレンジしているんだとか。

シンプルスープでお口がすっきりしたところで、お魚料理「築地魚の二色コース」が運ばれてきました。これも仕入れによって内容は変わるそうですが、本日はスズキとタイの切り身です。

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お魚の上には大きめなむき海老と、その中央にかに肉が飾られています。
ソースはトマトベースのクリームソースなんですが、やっぱりこれも塩味控えめで、素材そのものの味がしっかり楽しめます。タイ独特の濃厚な白身と、ソースも十分に堪能できる主張しすぎない淡白なスズキの組み合わせですが、どちらも皮目まで柔らか。
海老はプリプリ!ボイルしてあるんですが、ちっとも水っぽさが無くほつほつっといただけます。

こういうお店だと、ついランチを食べに行っただけで満足してしまう感があるんですが、同じ1匹の魚を仕入れても、ランチではさっぱりタイプの背側を、ディナーではしっかり脂の乗ったハラミ部分を使うといった差があるそうで、やっぱりお手軽ランチとは一味違うディナーならではの特徴があるんですねー。

お魚料理に合わせて、温かいパンも出てきました。

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柔らかめのガーリックバタートーストと、ほんのりコーヒーっぽい風味のある?白いパンです。どちらのパンも結構大きめ。
ここまでのお料理1品1品はほど良い量なんですが・・・やっぱりフレンチ、間を楽しむものだけあって満腹中枢が働き始めた感があります。これから肉料理を迎えるわけですが、さすがになび夫さんはまだまだいけそう。

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そんなちょっぴり満腹な私の前に、牛ホホ肉のシチューがやってまいりました。4ブロックのお肉に、マッシュルームとアスパラガスが添えてあります。
食べきれるかなー・・・と不安に思いつつ、ナイフで切り分けましたら!おおー、コンビーフのように勝手に肉が裂ける!!
この見た目、絶対柔らかいというのは間違いないんですが、口に入れてみて「とろけるー!」とさらに感動。あまーいソースが今までのお料理とちょっと方向性が違うもんで、うーん別腹かもー!とすっかり完食。

一方、向かいに座っているなび夫さんの前には、牛フィレステーキが運ばれています。

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こちらは別の器にあさつきとエシャロットを醤油や酒で味付けをした和風ソースが入っていて、これをかけていただきます。肉そのものの味わいが楽しめる赤身ですが、食べるとじわりと脂を感じられるジューシーさ。それをニンニクの入っていないさっぱり和風ソースが中和して、いくらでもパクパクいけそうな重くない仕上がりになっています。
見た目はステーキの方が量が多い感じがしますが、パンチが効いているのは牛ホホ肉シチューの方かも。

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最後に4種類から2種類選べるデザートとコーヒーが出てきました。私はチーズケーキと胡麻プリン、なび夫さんはチーズケーキとアーモンドタルトです。特に胡麻プリン、よく寒天風のつるんとしたタイプもありますが、こちらのものは本当のプリンみたいな濃厚さがあっておいしかった!

コーヒーもとっても印象的。香り高くてくせがなく、酸味の少なくて飲みやすいタイプです。飲んだ後にも、コーヒー独特の変な風味が残りません。ついどちらの珈琲なのかシェフに聞いてしまいました。
「そうでしょう?このコーヒー、高津団地にあるノナカ珈琲さんから仕入れてるんです。今までも色々試してきたんですが、ここのコーヒーはとてもバランスが良くて満足してるんですよ。」
へー、高津団地って、この前の「お食事処 竹乃」(レポートはこちら)もそうでしたけど、隠れた名店が沢山あるんですね。今度探してみよう・・・。

こちらのお店は、15人~30人くらいまでで結婚式の二次会などの貸切も出来るそうです。他にも、お誕生会や何かの集まりなどでも、希望の予算に合わせて対応してくれるそう。
丁度シェフとお話する機会があったので、「どのお料理も変にスパイシーすぎたり、塩味が強すぎたりせず、素材そのものが楽しめて食べやすいですね。」なんてお話したんですが、逆にこんなことを言われてしまいました。
「小さいお店だし、他に料理をする方を雇うをどうしても味が変わってしまうので、自分1人ですべて作ってるんですよ。だから逆にこの味付けが本当にいいのかどうかって、実はとっても気になるんですよね。
牛ホホ肉シチューも、結構自分では甘めかとは思ってるんですが、女性にはこのくらいがとっても受けたので、こんな味付けにしてます。出来ればお客様から色々と言っていただけるとより良いものにする機会にもなりますし、反省もできるので、そういう声があるととても助かるんですよ。」

“料理はそのお店の味を受け入れて当然、お客側が変えられるものじゃない”というふうに思っていたので、シェフのようにお客様の声に応じて改善したいと思っていらっしゃるなんて、ちょっぴり意外でした。見た目すこーし怖い?感じのシェフなんですが・・・話してみるととっても気さくです。

ついでに「子供連れでも大丈夫ですか?」なんて聞いてみたんですが、「このあたりは子供連れのお客様が多いですし、大丈夫ですよ。ただ、周りのお客様に迷惑をかけないように気遣ってもらえればと思います。最近は躾のためとかで、なかなか注意をしない親もいますが、やっぱり躾以前にマナーの問題ですから、お客様同士でトラブルがおきないように注意してもらえれば。」とのことでした。ちなみにタバコも禁煙・喫煙席は分けてないようですが、これもお客様同士で気配りをしてもらえればというスタンスだそう。

本格フレンチが急に食べたくなっても、毎日休みなくお店を開け続けているレストラン・ヒロさんならいつでも大丈夫!私のように「こういうお店はランチだわ」と思っている方、たまにはディナーで行ってみると同じお店でも新たな発見があって面白いかも?!です。

●フレンチレストラン ヒロ 047-459-8738(予約可)
千葉県八千代市緑が丘1-4-1(地図)東葉高速線 八千代緑が丘駅から徒歩2分
営業時間/11:00~15:00、18:00~21:00(定休日なし)
駐車場/なし
ぐるなびホームページ/http://r.gnavi.co.jp/a663200/
ブログ/http://blog.livedoor.jp/gourmethiro/